ボリンジャーバンドの2σ逆張りで勝てる?エクスパンション後にエントリー!
Pocket

以前にボリンジャーバンドの2σ逆張りの検証をしました。

ボリンジャーバンド2σで逆張りを繰り返した場合の勝率と期待値は?!

結論としては安易に手を出すと危険というものでした。

理由は、勝率こそ高いもののある時に反発をやめて一方向にトレンドが出た(エクスパンションが起きた)場合に一気にそれまでの利益を吹き飛ばすからです。

それならばですよ?エクスパンションが起きたときに、エクスパンションが終わるあたりから逆張りでエントリーしたら安全に勝てるのではないか!?

ということで検証です。

 

1.ボリンジャーバンドのエクスパンションとは?

以下の図を見てください。

ボリンジャーバンドにおいてはローソク足がバンドの中を小さく上下に動く状態(スクイーズ)と、ある時どちらか一方向に動き出した状態(エクスパンション)を繰り返します。

ボリンジャーバンドの2σ逆張りをただひたすら行うと、しばらく勝てていてもあるときに発生するこのエクスパンションで全てを吹き飛ばします

筆者も何度もやらかしました。ボリンジャーバンドの2σ逆張りは勝率が高いのでついついやってしまいます。

しかしただ単純に実行し続けると、必ずエクスパンションでやられます。

そこで考えました。

エクスパンションが発生した後にのみエントリーすれば安全に勝てるのではないか?

 

2.エクスパンションを確認してから逆張りエントリー!

以下の図のように、エクスパンションが起きてかつそれが収まってきたのを確認し、逆張りエントリーとして検証します。

エントリー条件と決済条件は以下の通りとします。

※ショートの場合はこれの逆です。

エントリー条件

以下の条件全てが当てはまったらエントリーです。

①直近20本分のボリンジャーバンドの上2σが0.600以上上昇している。 ※0.600という数値はあくまで筆者の感覚です。

②RSIが70以上である。

③直近のローソク足3本の終値が全てボリンジャーバンドの2σから離れている。

決済

ローソク足がボリンジャーバンドの下2σにタッチしたら決済。

このロジックにより、エクスパンションの発生と収束をつかみ利益を積み上げることができるでしょうか。

検証してみましょう。

 

3.検証条件

以下の条件にて検証します。

基 本 情 報
通貨ペア ドル/円
資金 100万円スタート
取引ロット 0.5
時間足 複数
スプレッド 5
期間 過去5年(2014/1/1~2018/12/31)
インジゲータ
ボリンジャーバンド 期間:20
RSI 期間:14

 

4.検証

それでは検証を開始します。

以下にそれぞれ示す画像の下の青線のグラフが資金の推移を表しています。

 

4−1.15分足

前半すごい勢いで資金が伸びる時期があったのだが、その後墜落。

一応勝てたが、思ったほど安定はせず純益も小さい。

総取引数: 179回
純益: 101,080円
売りポジション勝率: 52.38%
買いポジション勝率: 63.50%
一回あたりの期待値: 564.69円

 

4−2.1時間足

15分足と比べるとなかなか右肩上がりの資金推移になった!

この5年間で見たところ悪くはない。

総取引数: 182回
純益: 350,360円
売りポジション勝率: 65.66%
買いポジション勝率: 68.67%
一回あたりの期待値: 1925.05円

 

4−3.4時間足

4時間足では全然ダメでした。

総取引数: 33回
純益: -784,820円
売りポジション勝率: 57.14%
買いポジション勝率: 50.00%
一回あたりの期待値: -23782.42円

 

5.追加検証 1時間足で期間を10年間に伸ばして検証

追加検証として、1時間足でのこの手法の期間を10年に伸ばしてみた結果。

資金が一気に上昇する期間と一気に下落する期間の差が激しい。

しかしトータルでは勝てた。

総取引数: 361回
純益: 655,340円
売りポジション勝率: 63.73%
買いポジション勝率: 66.24%
一回あたりの期待値: 1815.35円

 

6.所見

今回の手法は負けるときには大きく負けてしまいます。

エクスパンションの終わりをとろうと試みたわけですが、エクスパンションが起きてそのままその方向にトレンドが出てしまうこともよくあるわけです。

そうすると積み上げた純益を大きく持っていかれてしまうのです。

 

7.まとめ

・エクスパンションが起きた後に逆張りエントリーすると比較的勝てる。

・しかしエクスパンションが起きた後に、そのままその方向にトレンドが発生してしまうこともよくある。

 

検証してみると、エクスパンションが終わったタイミングを意図して掴むのは思っていたより難しいようだ。

しかしこの取り組みによって、少し優位性は見いだせたように思える。

引き続き検証を続ける。


※以下のページでは、このサイトで検証したたくさんの手法の内、勝てる手法をまとめています。是非ご参照ください。