FXプライスアクション!スラストの活用で高い勝率や期待値を出せるか!?
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FXにおいて「プライスアクション」と呼ばれるものがあります。

これはローソク足の形状や連続性から現在の値動きの状況を判断し、有利なエントリーをしようと試みる手法です。

今回はその中の「スラスト」なるものの優位性を検証してみたいと思います!

 

1.スラストとは?

「スラスト」とは英語表記で「thrust」。

意味は「力強く押す」や「ぐいぐい押す」という意味です。

その意味の表す通り、「スラスト」とは相場に勢いが出ている時のあるローソク足の連続によって形成されます。

そして「スラスト」には上昇と下降の場合それぞれに呼び名があります。

 

1-1.スラストアップ

上昇の勢いが強い時の「スラスト」を「スラストアップ」と表現します。

定義としては、当日の終値が前日の高値を更新している状態です。

 

1-2.スラストダウン

下降の勢いが強い時の「スラスト」を「スラストダウン」と表現します。

定義としては、当日の終値が前日の安値を更新している状態です。

 

2.スラストによるエントリーと決済

今回の検証のエントリー手順と決済手順は、以下のようにシンプルします。

エントリー条件

当日の終値が前日の高値を更新したらロングエントリー!

当日の終値が前日の安値を更新したらショートエントリー!

決済条件

利食いも損切りも1円分!

本当に値動きに勢いがついているシグナルならば、利食いも損切りも同じだけの幅にした場合トータルでは勝てるはずです!

このサインの勝率や期待値はいかに!

検証してみましょう!

 

3.検証条件

以下の条件にて検証します。

基 本 情 報
通貨ペア ドル/円
資金 100万円スタート
取引ロット 0.5
時間足 日足
スプレッド 5
期間 過去5年(2014/1/1~2018/12/31)

 

4.検証

それでは検証を開始します。

以下にそれぞれ示す画像の下の青線のグラフが資金の推移を表しています。

 

4−1.日足

んー!全然ダメ!

全く優位性が見えず、資金はショート!

総取引数: 163回
純益: -774,780円
売りポジション勝率: 37.33%
買いポジション勝率: 54.55%
一回あたりの期待値: -4753.25円

 

全然ダメでした。

しかしちょっと待ってください。

スラストはそれを形成するローソク足の連続数が多いほど勢いが強いと言われます。

それではエントリーを判断するローソク足の連続数を増やして検証してみましょう!

 

4−2.日足 3本連続でスラストの場合エントリー

結局ダメですね。

これ以上スラストと判断するローソク足の連続数を増やしても、取引数が極端に少なくなるので省きます。

総取引数: 87回
純益: -316,695円
売りポジション勝率: 43.24%
買いポジション勝率: 52.00%
一回あたりの期待値: -3640.17円

 

では最後に、スラストが形成されたときに次のローソク足一本分のみに賭けてみましょう。

つまりスラストアップなら、その次のローソク足の始値でロングエントリーしてそのまま終値で決済。

スラストダウンなら、その次のローソク足の始値でショートエントリーしてそれもまた終値で決済。

スラストが形成されている時は相場が勢いづいているというのなら、これだってトータルで勝てるはずですよね?

これを最後に検証してみましょう!

 

4−3.日足 3本連続でスラストの場合エントリー、終値で決済

あれ、少しマシになった??

総取引数: 116回
純益: 116,075円
売りポジション勝率: 34.29%
買いポジション勝率: 45.59%
一回あたりの期待値: 1000.65円

少しマシになったような気もしますが、判断するには取引回数が少なすぎます。

時間足を少し落として4時間足で検証してみましょう!

 

4−4.4時間足 3本連続でスラストの場合エントリー、終値で決済

んーー、やはりダメでした(笑)

優位性があるようには思えません!

総取引数: 679回
純益: -233,205円
売りポジション勝率: 41.38%
買いポジション勝率: 51.41%
一回あたりの期待値: -343.45円

 

5.まとめ

少なくとも、スラストの定義に機械的に従ってエントリーしても優位性はない!

 

どうやら、ただスラストが形成されるたびにエントリーしても優位性は見いだせそうにありません。

他のシグナルと合わせると優位性が見いだせるのでしょうか。

引き続きスラストのパフォーマンスを探っていきます。


※以下のページでは、このサイトで検証した勝てる手法をまとめています。是非ご参照ください。