【検証】FXチャートで大きく上げた(下げた)次のローソク足に傾向はあるのか
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果たしてFXのチャートにおいて、大きく上げた(下げた)次のローソク足に傾向はあるのか。

例えば大きく上げたローソク足の次のローソク足では反動で大きな陰線になる等のような傾向があるとしたら、その傾向に賭け続ければ勝てるのではないか?

検証してみよう。

1.陽線と陰線

まずは陽線と陰線について上の画像で簡単に説明します。

 

1−1.陽線

上の画像の赤い線を見てください。これが陽線であり、価格の上昇を表しています。

赤い線の太い部分の一番下から価格の推移が始まり、最後は赤い線の太い部分の一番上の価格で終えたことを示しています。

今回の検証は、長い陽線が出現した次のローソク足に傾向は見られるかを検証するということです。

※太い部分から出てる細い線はヒゲといって、それぞれその期間の最高値、最安値を示しています。

※陽線と陰線の色は設定によって色々変えられますので、赤なら必ず陽線というわけではありません

 

1−2.陰線

上の画像の青い線を見てください。これが陰線であり、価格の下落を表しています。

青い線の太い部分の一番上から価格の推移が始まり、最後は青い線の太い部分の一番下の価格で終えたことを示しています。

今回の検証は、陽線の場合と同様に長い陰線が出現した次のローソク足に傾向は見られるかも検証します。

※太い部分から出てる細い線はヒゲといって、それぞれその期間の最高値、最安値を示しています。

※陽線と陰線の色は設定によって色々変えられますので、青なら必ず陰線というわけではありません

 

2.大きく上げた(下げた)ローソク足の次のローソク足の傾向の検証

筆者はたまたま15分足の値動きデータをエクセルでたくさん持っているため、以下の条件で検証します。

期間:2019/1頃~2019/10頃

ローソク足の本数:約17,600本

 

2−1.チャート情報をエクセルで用意

まずはエクセルでチャート情報を用意します。

※FX業者のアプリによってデータは落とせます。

 

2−2.各ローソク足の始値から終値でどれだけ上げた(下げた)かを算出

F列に、各ローソク足がどれだけ上げた(下げた)かを算出しました。

この数値の大きさ(小ささ)で条件をつけ、次のローソク足が陽線になりやすいか陰線になりやすいかを検証します。

 

2−3.大きく上げた(下げた)次のローソク足の傾向を検証

下の図を見てください。

ローソク足が0.100円上げた(下げた)場合に、次のローソク足が陽線か陰線かを判定しています。

これをどれだけ上げたか(下げたか)の数値を変化させながら検証してみましょう。

 

①ローソク足が0.050円上げた(下げた)場合に、次のローソク足が陽線か陰線かを判定、集計

【集計結果】

大きく上げた場合の次のローソク足  陽線 = 494本  陰線 = 653本

大きく下げた場合の次のローソク足  陽線 = 628本     陰線 = 503本

 

②ローソク足が0.100円上げた(下げた)場合に、次のローソク足が陽線か陰線かを判定、集計

【集計結果】

大きく上げた場合の次のローソク足  陽線 = 86本  陰線 = 112本

大きく下げた場合の次のローソク足  陽線 = 117本     陰線 = 112本

 

③ローソク足が0.200円上げた(下げた)場合に、次のローソク足が陽線か陰線かを判定、集計

【集計結果】

大きく上げた場合の次のローソク足  陽線 = 13本  陰線 = 24本

大きく下げた場合の次のローソク足  陽線 = 13本     陰線 = 18本

 

④ローソク足が0.300円上げた(下げた)場合に、次のローソク足が陽線か陰線かを判定、集計

【集計結果】

大きく上げた場合の次のローソク足  陽線 = 2本  陰線 = 8本

大きく下げた場合の次のローソク足  陽線 = 6本     陰線 = 7本

どうでしょうか。

若干の傾向が見られます。

大きく上げた(下げた)次のローソク足では、反発して逆方向にいきやすい傾向があります。

 

3.検証結果

大きく上げた(下げた)次のローソク足では、反発して逆方向にいきやすい傾向が若干あることがわかりました。

今回は若干の傾向が見られましたが大きな傾向とまでは言えないので、これだけに賭けて勝負するには十分とまでは言えないでしょう。

しかし、エントリーする局面において補助的な情報として活用する余地はあるのではないでしょうか。

 

上記の検証結果は、たまたまこの検証期間が偏りがあっただけで、もっと長期で見た時には傾向がほぼないことがわかりました。

参考:大きく上げた(下げた)次のローソク足の傾向に沿ってひたすらエントリーしてみる

 

4.まとめ

大きく上げた(下げた)次のローソク足では反発しやすい傾向にはある

しかし、その傾向は若干であるのでこの傾向は補助的な情報として扱おう

・大きく上げた(下げた)次のローソク足が陽線になるか陰線になるかの偏りはほぼない!

参考:大きく上げた(下げた)次のローソク足の傾向に沿ってひたすらエントリーしてみる