MACDのクロスにRSIを組み合わせてだましを回避できるか検証する!
Pocket

以前の検証で、ただMACDのクロスでエントリーと決済を繰り返すだけでは勝てないことがわかりました。

MACDのクロスでエントリーをひたすら繰り返した場合の勝率や期待値は?

理由としては、ただ機械的にMACDのクロスでエントリーしてもだましが多すぎました。

それならば、”買われすぎ”と”売られすぎ”を判断する指標だというRSIを組み合わせれば、だましを回避できるのではないだろうか?という仮説を立てました。

これを検証してみましょう!

 

1.MACDとRSIについて

インジゲータは一般的にトレンド系とオシレータ系に分けられます。

トレンド系のインジゲータとは字の通りで相場が上昇トレンドなのか下降トレンドなのか、またその勢いは強いのか弱いのかを視覚的に判断するための指標になるものです。

オシレータ系のインジゲータとはその相場が買われすぎなのか売られすぎなのかを視覚的に判断するための指標になるものです。

RSIはオシレータ系に分類されます。

RSIが70以上なら買われすぎ、30以下なら売られすぎというのが一般論です。

 

ではMACDはというと、実はトレンド系でありオシレータ系でもあるのです。

以下の図のグレーの線がMACDラインで赤のラインがシグナルラインです。通常この二つを合わせてMACDと呼びます。

一般的にMACDラインが0ラインより上で下向きにシグナルラインをクロスする場合は上昇トレンドから下降トレンドへの転換を表すと言われています。

また、MACDが0ラインより下にある時は下降トレンドであると判断できます。

この反対も同様です。

今回はこの二つのインジゲータを組み合わせてみようということです。

 

2.RSIが70以上もしくは30以下でMACDがクロスしたらエントリー!

今回の検証のエントリー手順と決済手順は以下のようになっています。

図と併せてご参照ください。

※以下はショートエントリーの場合です。ロングエントリーの場合はこの逆です。

エントリー条件

①MACDラインが0ラインより上である。

②MACDラインがシグナルラインを下向きにクロスした。

③RSIが70以上である。

決済条件

MACDラインがシグナルラインをエントリーと逆向きに抜けたら決済。

これによってMACDのクロスでのエントリーのだましを防ぎ勝てるのでしょうか!?

検証してみましょう!

 

3.検証条件

以下の条件にて検証します。

基 本 情 報
通貨ペア ドル/円
資金 100万円スタート
取引ロット 0.5
時間足 複数
スプレッド 5
期間 過去5年(2014/1/1~2018/12/31)
インジゲータ
MACD 短期指数移動平均線:12  長期指数移動平均線:26  MACDシグナル:9
RSI 期間:14

 

4.検証

それでは検証を開始します。

以下にそれぞれ示す画像の下の青線のグラフが資金の推移を表しています。

 

4−1.15分足

はい全然ダメ!

RSIを組み合わせることで取引回数が減ったが、かといって勝率も全然上がらない!

総取引数: 186回
純益: -474,896円
売りポジション勝率: 31.15%
買いポジション勝率: 32.81%
一回あたりの期待値: -2553.21円

 

4−2.1時間足

1時間足でもダメだ!予想通りにはならない!

そして取引回数も著しく少ない!

総取引数: 69回
純益: -280,494円
売りポジション勝率: 30.43%
買いポジション勝率: 43.48%
一回あたりの期待値: -4065.14円

 

4−3.4時間足

4時間足も一応検証したが、取引回数が少なすぎて話にならない。

総取引数: 15回
純益: -315,850円
売りポジション勝率: 25.00%
買いポジション勝率: 0.00%
一回あたりの期待値: -21056.67円

 

5.まとめ

MACDのクロスにRSIを組み合わせても勝率は上がらない!

 

RSIで買われすぎと売られすぎを判断した上で、MACDのクロスでエントリーすればだましを減らして勝率を上げるのではないかと仮説を立てたが上手くはいかないようでした。

一般論を愚直に信じてインジゲータを組み合わせても、上手くいかないことは今回の検証以外にもたくさんあります。

やはり検証を行い本当に勝てるのか判断することはとても重要です。

しかし他の手段でMACDを活かすことはできるかもしれません。

引き続きMACDの検証を行います。


※以下のページでは、このサイトで検証した勝てる手法をまとめています。是非ご参照ください。