FXではトレンドが出ている時も、ジグザグと上昇と下落を繰り返しながらトレンド方向に値段が動いていきます。
例えば上昇の中の一時的な戻りでエントリーしたら有利な場面でトレンドに沿ったエントリーができるのではないでしょうか。
今回はそんな検証をします。
1.トレンドの中の押し目と戻りを狙ったトレード
以下のイメージ図を見てください。
安値が切り上がったら、そこでエントリーをします。上昇の中の押し目を狙うということです。
何年分も目視で検証はできないため、プログラムで機械的に判断させます。
概要をお伝えすると以下の通りです。
※以下はロングエントリーの場合でショートエントリーの場合はこの逆です。
① 10本前~40本前のローソク足の中から最安の終値を見つける。
② その後の上昇の中の戻し(下落)を見つける。
③ ②の下落が①の終値より上で反発し再び上昇し始めたらロングエントリー!
損切り:直近の最安の終値(つまり反発した箇所)以下の値段で終値が確定時。
利食い:損切り幅の2倍分上昇した時。
このサインの勝率や期待値はいかに!
検証してみましょう!
2.検証条件
[基本情報]
通貨ペア:ドル/円
資金:100万円
取引ロット:0.5
時間足:複数で検証
スプレッド:5
期間:過去5年(2014/1/1~2018/12/31)
[インジゲータ]
なし
上記の条件にて検証します。
3.検証
それでは検証を開始します。
以下にそれぞれ示す画像の下の青線のグラフが資金の推移を表しています。
3−1.15分足
ほぼトントン!
勝率も低いのでこの時間足に優位性はなさそうだ!
総取引数: | 1,120回 |
純益: | 205円 |
売りポジション勝率: | 37.13% |
買いポジション勝率: | 39.19% |
一回あたりの期待値: | 0.18円 |
3−2.1時間足
1時間足だとなかなかの右肩上がりになった。
取引回数は5年で278回なのでやや少なめではあるが、エントリー手段の一つとして悪くないように感じる!
総取引数: | 278回 |
純益: | 573,940円 |
売りポジション勝率: | 39.42% |
買いポジション勝率: | 45.39% |
一回あたりの期待値: | 2064.53円 |
3−3.4時間足
4時間足でも勝つことができた。
取引回数の少なさが気になるが悪くない。
総取引数: | 63回 |
純益: | 215,640円 |
売りポジション勝率: | 28.57% |
買いポジション勝率: | 47.50% |
一回あたりの期待値: | 3171.18円 |
4.追加検証
1時間足でこの手法の期間を10年間に伸ばして検証した結果。
右肩上がりになるのかと思いきや、スタートから中盤までは右肩下がりでした。
最初に検証した5年間がたまたまこのロジックに合う期間だったというわけですね。
改めて検証の大切さを感じます。
総取引数: | 520回 |
純益: | 351,020円 |
売りポジション勝率: | 38.91% |
買いポジション勝率: | 39.92% |
一回あたりの期待値: | 675.04円 |
5.まとめ
・特別損もしないが得もしない。
・優位性はなさそう。
今回は残念な結果となったが、検証に使うパラメータ(何本遡って最安の終値を見つけるか・利食いや損切りを何pipsにするか等)を変更することで優位性を見いだせるかもしれない。
引き続きブラッシュアップする余地を探していく。
※以下のページでは、このサイトで検証したたくさんの手法の内、勝てる手法をまとめています。是非ご参照ください。