今回はとある本に紹介されていた手法の検証です。
具体的には、ボリンジャーバンドのバンドウォークをとるための手法です。
もし本当にバンドウォークを上手くとれるなら大きく利益をとれることになります。
1.ボリンジャーバンドのバンドウォークとは?
まずはバンドウォークについて簡潔に説明します。
以下の図を見てください。
ボリンジャーバンドの上2σ(オレンジ色)の付近でローソク足が推移しながら、上昇を続けている箇所があります。
この状態をバンドウォークと呼びます。
上昇か下落のどちらか一方にトレンドが発生し続けている状態です。
もしこのバンドウォークを上手くとれれば大きく利益を伸ばすことができます。
2.移動平均線がボリンジャーバンドの1σを抜けたらエントリー!
以下の例を見てください。
移動平均線(赤)がボリンジャーバンドの上2σを抜けたポイントがあります。
ここでエントリーを行います。
決済は、逆に移動平均線がボリンジャーバンドの上2σの内に戻った時です。
この手法をひたすら繰り返した場合、勝てるのでしょうか?
検証してみましょう!
3.検証条件
[基本情報]
通貨ペア:ドル/円
資金:100万円
取引ロット:0.5
時間足:複数で検証
スプレッド:5
期間:過去5年(2014/1/1~2018/12/31)
[インジゲータ]
指数移動平均線(短期):期間 5
ボリンジャーバンド:期間 20
上記の条件にて検証します。
4.検証
それでは検証を開始します。
以下にそれぞれ示す画像のチャートの下のグラフが資金の推移を表しています。
4−1.15分足
優位性を一切感じない。
総取引数:1,390回 純益:-859,800円 売りポジション勝率:35.91% 買いポジション勝率:31.47% 一回あたりの期待値:-618.56円
4−2.1時間足
15分足に比べたら、グラフに山ができる分多少はマシになったか。
しかしとても使える状態ではない。
※15分足より取引回数が多いのは、15分足のほうは2016年の途中で資金がショートしているため。
総取引数:1,832回 純益:-553,550円 売りポジション勝率:36.65% 買いポジション勝率:41.03% 一回あたりの期待値:-302.16円
4−3.4時間足
時間を伸ばしても改善はされず。
やはり全然優位性があるとは思えない。
総取引数:465回 純益:-396,650円 売りポジション勝率:36.91% 買いポジション勝率:44.40% 一回あたりの期待値:-853.01円
5.まとめ
・この手法に優位性はない!
なぜ本にこの手法の紹介がされていたのだろうか。作者が執筆中は勝てていたのであろうか。
しかしながら、バンドウォークをもしとれるのであれば大きく利益を伸ばせるものである。
引き続き別な手法で検証していく。
※以下のページでは、このサイトで検証したたくさんの手法の内、勝てる手法をまとめています。是非ご参照ください。