為替と株価の相関関係!株高だと円安になる!?
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為替レートと相関関係のあるものの一つに株価があります。

その相関関係を理解し、その知識をFXの売買に利用できないか考えてみましょう!

お知らせ

この記事の最後には、勝てる手法をまとめたページのリンクも貼ってあります。併せて是非ご参照ください。

 

1.為替と株価の相関関係の通説

日本において為替と株価の相関関係は一般的に以下のように言われます。

円安になると株高になる。

なぜこの一般論があるのでしょうか?

これの理屈を説明します。

日本は輸出企業が多いため、円安になるとそれらの企業の業績が良くなると考えられるからです。

例えば国外へ輸出した商品の代金をドルで受け取るとき、1ドル100円の時より1ドル110円の時に受け取った時の方が得というのはわかりますか?

海外を相手に商売をしている輸出企業も受け取った外貨は日本円に戻す必要があります。

理由は従業員の人件費や建物の賃料などもろもろの支払いは円で行わないといけないからです。

受け取ったドルを円に戻すときのことを考えてみましょう。

1ドル100円のときは仮に1,000ドルを円に換えたら10,000円ですが、1ドル110円の時なら1,000ドルは11,000円になるので同じ1ドルでも交換できる円の量に差がでます。

よって円安が進むと輸出企業が儲かるし、輸出企業が儲かるなら株価が上がるというわけです。

多くの場合、上記の一般論が語られます。

しかしこれって逆でも理屈は通ると思いませんか?

つまりは、株高になると円安になるとも考えられませんか?

理屈としては、日本企業の株価が上昇したなら円以外の通貨を持っている投資家はそれを円に換えて日本株を買うと言えますよね。

実際にこの理屈は、円安→株高の理屈よりは少ないですが論じられます。

こうなると卵が先か鶏が先かみたいな話になってきますね(笑)

もし後者の理屈も正しいとすれば、FXの売買に応用できますよね!

シンプルに株高なら買い、株安なら売りのエントリーで勝ちやすいのではないかという仮説が立つわけです。

 

2.日本は本当に輸出が多いのか?

上記の通り、日本は輸出企業が多いと言われています。

しかし以下の図を見てください。

日本の輸出と輸入の金額の年代順のグラフですが、差という差はないことがわかります。

実は日本の全産業でみると、輸出企業と輸入企業の割合は同じくらいなのです。

※出典:財務省貿易統計 https://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time_latest.htm

 

ではなぜ上述のような一般論があるかというと、日経平均225銘柄に限ると円安でメリットを受ける企業割合が多いためです。

日経平均225銘柄とは東証1部上場銘柄のうち代表的な225銘柄であり、日本の株式市場の代表的な指標です。

日本の輸出額の90%は、東証1部上場企業に集中しています。

そのため上述のような一般論が通っているのです。

 

3.為替と株価の推移を比較

実際に為替レートと株価の推移をグラフで比較してみましょう。

以下はそれぞれ2010/1~2020/4までの日経平均株価とドル/円の終値のグラフです。

 

【日経平均株価】

 

【為替レート】

 

さあ、これを見てあなたはどう感じましたか?

確かに同じような動きをしているような…しかしすごくきれいに同じ動きをしているわけでもないですよね(笑)

しかし相関関係は”やや”あるとは見えます。

では株価についていくつもりで、株高になった時にドル/円で買いを行い株安になった時に売りを行うとFXで勝てるのでしょうか??

 

4.株高で買い!株安で売り!

上記のような仮説を立てましたが、株高や株安の判断は何をもって行いましょうか。

今回はRSIをもって判断してみます!

FXで使われるインジゲータの多くは株取引でも同様に使われています。

その中にはRSIももちろんあるのです!

RSIは価格の上がりすぎや下がりすぎを判断するインジゲータですから、これをもって株高や株安の判断をしてドル/円で売買してみましょう!

具体的には以下のようにエントリーと決済をします!

エントリー条件

前日の日経平均株価のRSIの数値が50より上なら、次の日の始値でエントリー。

決済条件

エントリーした日の終値で決済。

今回は日経平均株価のデータを扱う都合上、いつものようにMT4で検証ができないのでエクセルで検証します!

非常にシンプルな検証なのでエクセルで十分です!

 

5.検証条件

以下の条件にて検証します。

基 本 情 報
通貨ペア ドル/円
資金
取引ロット
時間足 日足
スプレッド 5
期間 2001/1/5~2020/4/21
インジゲータ
RSI 期間:14

 

6.検証結果

以下の図のように計算しました。

B列~C列が日経平均株価でその横にRSIの数値を算出しました。

そしてF列~I列にドル/円のレートを載せています。

この日経平均株価のRSIの数値が50より上なら買いエントリーで、下なら売りエントリーとしてその日に何円分の損益がでたかを計算しています。

結果としては-49.483円分の負けです!

終わってますね(笑)

 

試しに、RSIの基準を70と30にしてみます。

RSIが70より上なら株高と判断して買いエントリー、30未満なら売りエントリーです。

結果は…やはりダメですね。

-17.548円分の負けです!

 

7.まとめ

株価の後追いでFX取引をしても勝つのは難しい!

 

どうやら株価を追いかけてFXでエントリーしてもトータルでの優位性はなさそうです。

これは株価の変動→為替レートの変動という順番が成り立たないか、もしくは株価と為替に相関関係があるとしてもそこまで強い相関関係はなさそうととれます。

しかし今回はあくまでRSIを使っただけの非常にシンプルな検証です。

見方を変えれば優位性が見いだせることもあるのかもしれません。

引き続き検証を続けます。


※以下のページでは、このサイトで検証したたくさんの手法の内、勝てる手法をまとめています。是非ご参照ください。