【FXアノマリー】月曜日の窓埋めトレードの勝率や期待値は!?
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FXのアノマリー(明確な根拠はないが統計的に起こることの多い事象)の一つに窓埋めというものがあります。

月曜日の朝、ローソク足の始値と先週末のローソク足との間に大きく隙間があいた状態になることがあります。

この隙間を”窓”と呼び、多くの場合ローソク足はこの”窓”を埋めるように動くという傾向があるのです。

この傾向が本当なら、月曜日の窓埋めを狙ったトレードを繰り返せば勝てるんじゃないか?ということで検証です。

 

1.月曜日の窓とは

以下の1時間足チャートを見てください。

月曜日の始値とその先週末のローソク足に大きく隙間ができています。

チャートはこの窓を埋めるように動きやすいと言われています。

以下の例でいうと、始値から下落していってその窓を埋めていますよね。

 

2.月曜日に窓ができていたら窓を埋める方向にエントリー!

図のようにエントリー条件と決済条件は以下の通りとします。

エントリー条件

月曜日の始値と先週末のローソク足の間に0.100以上の窓ができたら、窓を埋める方向にエントリー!

決済条件

利益確定も損切りも、窓の幅分動いたら決済!

 

3.検証条件

以下の条件にて検証します。

基 本 情 報
通貨ペア ドル/円
資金 100万円スタート
取引ロット 0.5
時間足 複数
スプレッド 5
期間 過去5年(2014/1/1~2018/12/31)
インジゲータ
ボリンジャーバンド 期間:20
RSI 期間:14

 

4.検証

それでは検証を開始します。

以下にそれぞれ示す画像の下の青線のグラフが資金の推移を表しています。

 

4−1.日足

窓埋めには確かに優位性はありそうですね。

リスクリワードが1:1でも結構右肩上がりに勝ててます。

総取引数: 103回
純益: 332,880円
売りポジション勝率: 50.00%
買いポジション勝率: 66.67%
一回あたりの期待値: 3231.84円

 

しかし、ここで気づいている方もいると思います。

朝はスプレッドが広がっていて、今回の検証のようにスプレッドが5なんかでは済まないはずです。

ですので次からスプレッドを広げて検証してみましょう。

 

4−2.日足 スプレッド:20

スプレッド20ではまだ勝てるようだ。

しかし勝率が結構落ちましたね。

総取引数: 103回
純益: 196,230円
売りポジション勝率: 50.00%
買いポジション勝率: 52.38%
一回あたりの期待値: 1905.15円

 

4−3.日足 スプレッド:40

スプレッドを40まで広げてもまだ勝てるようですね。

しかし純益も勝率も結構落ちました。

総取引数: 103回
純益: 119,230円
売りポジション勝率: 50.00%
買いポジション勝率: 49.21%
一回あたりの期待値: 1157.57円

 

5.所見及び注意点

今回の検証を振り返るに、月曜日の窓埋めトレードは確かにある程度の優位性は持っているように思います。

しかし朝はスプレッドが広がりがちだというのと、この手法は窓のあいた月曜日の朝のみなので取引回数が必然的に少なくなります。

この二点を考えてもこれだけを頼りにするのは心許ないと言えるでしょう。

またこれは注意点ですが、月曜日の窓埋めトレードのみを行うとFX業者によっては口座を凍結されます

月曜日の窓埋めを行うにしても、それだけを実行するのはやめておいた方が無難と言えます。

 

6.まとめ

・窓埋めトレードに優位性はある。

・しかしエントリーチャンスが少ない。

・また、窓埋めトレードのみを行うと口座凍結される可能性もあるので注意!

 

有名な窓埋めトレードには優位性が見られました。

これだけではそこまで頼りにならないとはいえ、複数の手段のうちの一つとして持っていてみるのはいいのではないでしょうか。

FXにおいてはこの窓埋め以外にも、アノマリーはいくつかあります。

他のアノマリーも検証していきたいと思います。


※以下のページでは、このサイトで検証したたくさんの手法の内、勝てる手法をまとめています。是非ご参照ください。