今回は、以下の説を検証する。
【ローソク足が移動平均線の上なら基本ロングエントリーすべき!下なら基本ショートエントリーすべき!】
理由は以下の通り。
・移動平均線がある期間の終値の平均値をとっているということは、移動平均線はその期間のマーケット参加者全体の売り買いの平均コストを表している。
・移動平均線よりローソク足が上の場合はロングポジションを持っている参加者が有利(含み益がありメンタル的に余裕がある状態)、ショートポジションを持っている参加者は不利(含み損がありメンタル的に余裕がない状態)
・移動平均線よりローソク足が下の場合はショートポジションを持っている参加者が有利(含み益がありメンタル的に余裕がある状態)、ロングポジションを持っている参加者は不利(含み損がありメンタル的に余裕がない状態)
・レートが上下した際にも有利なポジションを持っている参加者はメンタルがぶれにくい(ポジションを持ち続けられる)、逆に不利なポジションを持っている参加者はメンタルがぶれやすい(損切りしやすい)
・つまり不利な参加者がポジションを損切りすることにより、一方向に相場の勢いが強くなりやすい(買いポジションがたくさん損切りされるならチャートは下落するし、売りポジションがたくさん損切りされるならチャートは上昇しやすい)
確かに理に適っているように感じる。
これが本当なら、その通りに賭け続ければトータルで勝てるのではないか!?検証してみよう!
【YouTube動画は以下よりご視聴ください。】
目次
1.ローソク足が移動平均線の上ならロングエントリー!下ならショートエントリー!
以下の例を見てください。
今回はタイトルの通り、移動平均線よりローソク足が上ならロングエントリーで下ならショートエントリー!いずれにせよ終値で決済!
これを繰り返す!
この手法をひたすら繰り返した場合、勝てるのでしょうか?
2.検証条件
[基本情報]
通貨ペア:ドル/円
資金:100万円
取引ロット:0.5
時間足:複数
スプレッド:5
期間:過去5年(2014/1/1~2018/12/29)
[インジゲータ]
移動平均線(中期):20本
上記の条件にて検証します。
3.検証
それでは検証を開始します。
以下にそれぞれ示す画像のチャートの下のグラフが資金の推移を表しています。
3−1.15分足
結果、話にならん!
総取引数:3,119回 純益:-801,250円 売りポジション勝率:42.91% 買いポジション勝率:42.71% 一回あたりの期待値:-256.89円
3−2.4時間足
時間足を伸ばしてもほとんど変わらない。改善されず。
総取引数:958回 純益:-803,900円 売りポジション勝率:41.09% 買いポジション勝率:42.03% 一回あたりの期待値:-839.14円
一応、日足も検証してみます!
3−3.日足
んん?若干マシになり資金が増えていく期間も見受けられる、が…結局ボロ負けである(笑)
総取引数:1,469回 純益:-613,400円 売りポジション勝率:44.49% 買いポジション勝率:46.14% 一回あたりの期待値:-417.56円
それなら条件を加えてみよう!
4.追加検証
今回検証する書籍の筆者は、別に移動平均線より上か下かのみでエントリーしろなんてことは一言も言っていない。
もしかしたら条件を追加することで資金効率が上がるのではないか?
ということで、前に検証した移動平均線の手法の中で一番資金効率が良かったものの条件を追加してみる。
【FX手法検証】移動平均線の角度が急な場合のみエントリーした場合の勝率と期待値は?!
新たなエントリー条件は以下の通りだ。
①日足で
②移動平均線が0.030上がった(下がった)ら
③ローソク足が移動平均線より上ならロング、下ならショートでエントリー!
※上記リンクの前回のページでは、移動平均線の向きでロングかショートかを判断しましたが今回は、移動平均線の上なのか下なのかで判断するところが異なります。
移動平均線が上向きでも、ローソク足が移動平均線の下に位置しているならエントリーしません。
4−1.日足 移動平均線が0.030上がったら(下がったら)エントリー & 移動平均線は直近ローソク足50本分
結果は…プラスに転じた!
総取引数:820回 純益:359,350円 売りポジション勝率:48.05% 買いポジション勝率:47.36% 一回あたりの期待値:438.23円
プラスになったのは良かったものの、これだと前回の条件のままのほうが資金効率はもっとよかった。
5.まとめ
ローソク足が移動平均線の上か下かより、移動平均線の向き(角度)に沿って順張りするほうが資金効率が良い!!
今回の検証結果としては上記のようになったが、ロジックの組み合わせ方は他にもあるはずだ。
まだ見限るには早い。
今後も思いつくロジックの組み合わせがあれば検証する。
※以下のページでは、このサイトで検証したたくさんの手法の内、勝てる手法をまとめています。是非ご参照ください。